Amazon Merch on Demand(旧名称 Merch by Amazon)について、前に登録申請の流れを書きました。
今回は審査が通った後、使ってみてわかったことやメリット・デメリット、他社との違いなどまとめてみました。
これからAmazonへの登録をご検討している方の参考になれば幸いです。
Amazon Merch on Demandへの登録申請方法は↓下記記事をご覧ください。
これまでの販売点数について
2021年8月にAmazon Merch on Demandには登録しましたので、Tシャツ販売を開始してから、2年と4ヶ月経過しました。
まずは、本当に売れるの?と気になる方もいると思うので、ぼくの現状を報告します。
これまでの販売実績は下記です。
Amazon Merch on Demand 年別販売点数
2021年:2点
2022年:10点
2023年:32点
合計:44点(2023年12月31日時点)
※2024年は20点売れています。(2024年/4月現在)
どうでしょうか。
これしか売れないのかと思われた方も多いはず。
これはぼくに原因があります。
Amazon Merch on Demandに登録してから今までの期間、積極的に宣伝もせずほぼ放置状態、Tシャツが売れたときにだけX(旧Twitter)で宣伝するくらいでした。
そんな放置状態であっても、少しづつですが販売点数が増えてきていることもあって、積極的に宣伝すればもっと売れるかもという淡い期待が膨らみ、改めてAmazonでの販売について取り組もうと思い色々とまとめてみました。
Amazonで売れているデザインについて
Amazonで販売しているアイテムの中で、唯一売れているのはデザインは『NICE SAUNA(サウナー猫)』。
登録しているデザイン数が少ないこともあるかもしれませんが、Amazonでは『NICE SAUNA(サウナー猫)』しか売れていません。
ちなみに売れたアイテムは、ほとんどTシャツ、パーカー、iPhoneスマホケースです。
※(2024年/4月追記)相変わらず主力は『NICE SAUNA(サウナー猫)』ですが、少しづつ外のデザインも売れるようになってきました。
Amazonの購入者が、どういったルートを辿って購入に至ったかは不明です。
ぼくのX(旧Twitter)やこのブログ経由なのか、Amazon内の検索でたまたま表示されたのか調べる方法はあるのだろうか…
Amazonのメリット・デメリット
ざっとですが、Amazon merch on demandのメリット、デメリットをまとめてみました。
メリット | デメリット |
---|---|
商品の出荷スピード(1〜2営業日で出荷) 商品の販売価格が安い(他社サービスより安い) 配送料無料 購入者はAmazonポイントがもらえる 商品のクオリティ 高ロイヤリティ(自分の報酬設定次第ですが) 報酬の入金が早い(少額でも翌月入金) 振込手数料無料 海外のAmazonでも販売可能 圧倒的な顧客数 | 登録に審査がある デザイン登録件数に制限がある 販売できる商品が少ない(日本国内) 販促サポートは期待できない お知らせメールが来ない Amazonは取り扱い商品が多すぎる |
Amazonでのグッズ販売メリットのひとつは、なんと言ってもAmazonを訪れる多くのユーザーに購入してもらえるチャンスがあること。
また世界のAmazonでも販売できるため、例えば海外受けするデザインであれば世界中のユーザーが顧客となる可能性もあります。
さらに出荷スピード、販売価格、配送料無料、プリントクオリティなど顧客側へのサービスを徹底しているので、お客さんが買い物しやすい環境が整っています。
その一方、Amazonで取り扱っている膨大な数の商品の中に埋もれる可能性もあります。
またAmazonは日本の業者のような販促サポートはありません。
例えばPR担当者が自分の商品をSNSやメルマガで紹介してくれたり、販売サイトの特集ページに掲載してくれたり、モデル着用写真を撮影してくれたり、ドラマや映画への衣装提供を交渉してくれたり等の販促に関するサポートは一切ありません。
ですので、Amazonで商品を売るためには、まずは自分で宣伝して拡散していくしかありません。
それができないと、検索して買ってくれるお客さんを待ち続けることになります。
Amazon Merch on Demandへの登録申請方法は↓下記記事をご覧ください。
「アカウントステータス」について
無事、Amazon Merch on Demandの申請が通ると、ダッシュボード(管理画面)にログインすることができます。
まず最初に疑問に思う項目は「アカウントステータス」。
Amazon Merch on Demandには「アカウントステータス」というユーザーランクのようなシステムがあります。
登録したばかりの新規ユーザーの場合、アカウントステータスは「ティア10」から始まります。
「ティア10」とは登録(販売)できるデザインの上限が10件までと制限されています。
1ティア=1デザインですので、同一デザインの商品、例えば長袖Tシャツ、スウェット、パーカーやスマホケースなどは追加できます。
また、初期段階では「今日出稿された商品」という項目の上限が1となっており、
これは、デザインの申請や商品の追加は1日1件までということです。
別のデザインや商品を追加するには、1日待たないと申請ができません。
ですので「アカウントステータス」が「ティア10」の初期段階では、作業がまったくはかどりません。
例えば、
新規デザインの「スタンダードTシャツ」を登録すると1日にアップできる上限に達してしますので、別の商品やデザインを登録する場合、次の日まで待つことになります。
また、Amazon Merch on Demandは日本以外の海外のAmazonでも販売できるのですが、
例えば、
「日本のAmazon(co.jp)」に「スタンダードTシャツ」を登録すると1日にアップできる上限に達してしますので、同一デザインの「スタンダードTシャツ」を「アメリカのAmazon(.com)」に追加したい場合は次の日まで待つことになります。
申請できる上限数は毎日、太平洋時間の午前0時にリセットされます。
「アカウントステータス」ランクアップについて
今月(10月)になってダッシュボード(管理画面)を確認すると、
理由はよくわかりませんが、ぼくのアカウントステータスが「ティア25」にランクアップしてました。
これで登録(販売)できるデザインの上限は25件、デザインの申請や商品の追加は1日8件となりました。
Amazon Merch on Demand アカウントステータス
「ティア10」デザイン登録点数上限:10件まで(追加できる商品数は1点/1日)
「ティア25」デザイン登録点数上限:25件まで(追加できる商品数は8点/1日)
※他社のオンデマンド販売サービス(ドロップシッピング)、「SUZURI」、「Tシャツトリニティ」、「Hoimi」などではデザインの登録件数や申請数に上限はありません。
どうしたらランクアップするのか?
アカウントステータスのランクアップ条件について、販売実績なのか、デザインのクオリティなのか、明確な基準は公開されていません。
Amazon Merch on Demand公式サイトには曖昧な説明が書かれています。
良好な状態にあるアカウントのティアは、特定のマイルストーンに達すると引き上げられます。ティアレベルには、10、25、100、500、1,000などがあります。
Amazon Merch on Demand公式「よくある質問:ティアシステムと提出制限」
デザインデータと商品登録の流れ
ダッシュボード(管理画面)のページ下部
「テンプレート」→「商品テンプレートのダウンロード」ページから、
Tシャツ用の「4500px×5400px」のテンプレートをダウンロードします。
※このテンプレートサイズで制作しておけば、Tシャツ以外のアイテムもだいたい対応できます。
下記ソフト用のテンプレートが用意されています。
「Adobe Illustrator」形式
「Adobe Photoshop」形式
「GIMP」形式
上記以外の制作ソフトを使用している方へ
テンプレートを使用しなくても、
“4500px × 5400px”サイズの“透過PNG形式(RGB、25MB以下)”で
画像を書き出せるソフトであれば問題ありません。
Adobe Illustratorテンプレートを開くとこんな感じ
印刷範囲に合わせてデザインをレイアウトします。
デザインが完成したら、Amazon指定の画像データを書き出します。
- 画像形式:PNG形式(絵柄の背景は透明が好ましい)
- カラーモード:RGB(8bit)
- 画像サイズ:4500px以上(データサイズ25MB以下)
ダッシュボード(管理画面)→ページ上部メニュー「作成」
「アップロードする」→先程書き出したデザインデータをアップロード
- Tシャツとのバランスを見ながらデザインの大きさや配置を調整します。
- 色の選択:販売したいTシャツの色にチェックを入れます。※10色までしか選べません。
- 希望価格:販売価格を入力します。ロイヤリティは商品が売れた時にもらえる報酬です。
入力欄を埋めていきます。
- デザインのタイトル:商品名
- ブランド:自分のブランド名
- 特徴1、2:Amazon商品ページの「この商品について」に表示される文章です。
- 商品説明:デザインの詳細説明。75文字以上必要です。
全て入力が終わったら「公開」ボタンをクリック。
「公開」ボタンクリック。
「管理画面を表示」ボタンをクリックで登録は完了です。
管理画面に戻ると登録した商品のステータスが「審査中」となっていると思います。
デザインの内容や商品説明に問題がなければ、すぐにステータスが「処理中」となり、Amazon側の審査に通ったことになります。
あとは販売開始を待つだけです。数時間かかることもあるので気長に待ちましょう。
管理画面で登録した商品のステータスが「公開中」となったら販売開始です。
ステータスが「公開中」となったら、商品ページを確認してみましょう。
これで商品登録完了です。お疲れさまでした。
上記で登録した同一デザインの、別の商品を追加する場合
「管理画面」→「管理」→エンピツマークから「編集」をクリック
「商品の選択」ボタンをクリック
販売したい商品にチェックを入れ→「続行」ボタンをクリック
Tシャツを登録した時同様、デザインレイアウト→販売する色の選択→販売価格(ロイヤリティ)を設定したら、ページ下部の「公開」ボタンをクリックして、販売開始されるのを待ちます。
ステータスが「処理中」から「公開中」になったら販売開始です。
登録審査が通っているデザインの商品追加の場合は、初回登録時とは違い、販売開始までそれほど時間はかかりません。
公開済みの商品の削除、またはレイアウトを変更などしたい場合、該当商品を削除する必要があります。
削除の場合は1日に登録できる上限は消費しません。
「管理画面」→「管理」→エンピツマークから「削除」をクリック
一度削除した商品は元に戻せません。
「削除」ボタンをクリックすると、該当商品のステータスは「削除中」となります。
「削除中」は、削除完了するまで同一デザインの商品は編集はできなくなります。
削除が完了したら再登録したい商品を、編集して再登録して公開すれば完了です。
デザイン・商品登録、商品削除、再登録の流れは以上です。お疲れ様でした。
海外のAmazonでの販売と自動アップロード
世界のAmazonで商品を販売できます。
日本co.jp、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン
登録したての新規ユーザーの場合、最初は日本のAmazon.co.jpでしか販売はできません。
まずは日本で販売する商品を登録していくことになります。
日本のAmazonに商品登録してしばらくすると、Amazon Merch on Demand側で日本以外の海外のAmazonへ自動で出品してくれます。
商品名や商品説明なども各国に合わせて自動翻訳してアップされますので、こちらで行う作業はロイヤリティ(報酬)の設定くらいです。
ぼくの場合、日本のAmazonで1点も売れていないデザインも、気が付かないうちに海外のAmazonへ自動アップロードされてました。
海外へ自動アップロードされるタイミングは商品登録してから数週間後なのか、数ヶ月後なのか、明確なルールはよくわかりません。
海外のAmazonでしか販売していない商品や、自動アップロードしてくれない商品ももありますので、それは自分で登録する必要があります。
赤枠が自動アップロードされた商品
国ごとに販売価格(ロイヤリティ)を設定できます。
Tシャツの販売価格について:他社と比較
AmazonのTシャツ販売価格は、SUZURIやTシャツトリニティ、Hoimと比べ、もともとの値段設定が安く、
しかもAmazonは通常プリントでも、ホワイトプリントでも販売価格は変わりません。
ホワイトプリントとは
濃色のTシャツにプリントする場合、生地の色が透けないように、まずは絵柄のベースに白を敷いてから、絵柄を印刷する方法。
通常のプリントよりも工程が多くなり、その分値段も高くなります。
スタンダードTシャツ販売価格の他社との比較(2023年11月8日時点)
下記表の販売価格は自分に入るロイヤリティ(報酬)を含んだ合計金額です。
ロイヤリティ(報酬)の設定は、自由に設定できるので人によって変わってきます。
販売業者 | 販売価格 (ロイヤリティ含) | ロイヤリティ(報酬)設定 ※ぼくの場合です |
---|---|---|
Amazon | 2,300円 | 報酬 | 507円
SUZURI | 通常プリント:3,366円 ホワイトプリント:4,103円 | 報酬 500円 |
Tシャツトリニティ | 通常プリント:2,700円 ホワイトプリント:3,100円 | 報酬 500円 |
Hoimi | 通常プリント:2,860円 ホワイトプリント:非対応 | 報酬 380円 |
ロイヤリティ(報酬)は販売後も変更できます。
Amazon Merch on Demand登録当初は、ロイヤリティを初期設定のままの418円にしていましたが、途中から507円に変更しました。
ロイヤリティ(報酬)の支払いについて:手数料など他社との比較
Amazon Merch on Demandの報酬の支払いについてまとめ
- 報酬の支払い方法は申請時に登録した銀行口座へ入金
- 前月販売分の報酬は翌月末ごろ入金される
- Amazonからの支払い通知メールは毎月21日ごろに届く
- 銀行の振込手数料無料
前月売れた分の合計報酬金額が翌月末ごろ入金されます。
例えば、前月1点しか商品が売れず報酬額が400円と少額であっても翌月に支払われます。
振込手数料もなく、設定したロイヤリティ(報酬)の合計金額がそのまま銀行口座へ入金されます。
報酬から差し引かれる手数料の他社との比較 (2023年11月1日時点)
販売業者 | 振込手数料 | 源泉徴収(源泉所得税)他 |
---|---|---|
Amazon | 0円 | 源泉 | なし※
SUZURI | 176円〜275円 ※支払額により変わります。 | 源泉 なし |
Tシャツトリニティ | 105円〜263円 ※銀行や支払額により変わります。 | 源泉 あり (支払合計金額から10.21%差し引かれます 。) ※また、お客さんがクレジットカード、Paidy、 Amazon決済で購入した場合、報酬額から5%引かれます。 |
Hoimi | 55〜229円 ※銀行により変わります。 | 源泉 あり (支払合計金額から10.21%差し引かれます 。) |
報酬額や販売枚数はダッシュボード(管理画面)で確認
ちなみにAmazonで商品が売れても、デザイン登録が完了しても、Amazonからは一切メールでお知らせは来ません。
自らAmazon merch on demandのダッシュボード(管理画面)をチェックしないと、いつなにが何点売れたか気が付かない場合があります。
ダッシュボード(管理画面)はこまめにチェックしましょう。
月ごとの報酬額を確認する場合
ダッシュボード(管理画面)→「分析」→「収益」で年、月を指定すると確認できます。
どの商品が何枚売れたか詳細を知りたい場合
同ページから、月ごとの売上明細をCSVでダウンロードできます。
まとめ
冒頭でご報告したように、Amazonで販売開始してから2年と4ヶ月で合計44点しか売れていません。
ですが、ほとんど宣伝しなくても年々販売点数が増えているということは、まだまだ伸びしろはありそうです。
今回、ティア25になったことでデザイン登録件数の上限も増えたので、これを機に商品数も増やして積極的に発信していこうと思います。
よし!Amazon merch on demandを始めてみよう!
という方は↓記事に申請の流れをまとめてありますのでご参考にしてください!
もしAmazon merch on demandの審査に落ちてしまった場合
一度審査落ちしてしまうと、同じアカウントでは再審査ができないようです。
新しいメールアドレスでAmazon.comのアカウントを新規作成をして、再度申請する必要があります。
また何かあれば加筆していきます。
ありがとうございましたー!
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